有給の話(編集版)

海外の現地企業で働きだしてから早、そして合計2年が過ぎようとしている。

日本にいた頃は、――だけでなく、今でもそうだが――海外の働き方はこうでこうでこう!すごいだろ!(ドーーン)みたいな話を頻繁に見た。実情など知る由もなかったわけだが、今ではなんと当事者である。所属企業は下請け的な側面が強くかなり偏った立場だが、あり得る/ないの想像くらいはつくようになってきた。

実際どうかというと、確かに働き方や考え方はかなり違う。

中でも目立つのは、やはり有給のとり方だろう。

海外労働ネタの鉄板でもある”数ヶ月のバカンス”。日本にいたとき、かなり羨ましく思っていたアレ。どうやらあながち嘘でもないらしい。

自分の観測範囲では数ヶ月は言い過ぎだけど、1ヶ月なら断言できる。露骨に疑っていたわけではないが、目の当たりにすると「本当だったのね〜」と謎の納得感がある。

色々と理由はあろうが、一番大きい理由は「許されるのが当然だから」だと思う。

長期間の有給の申請をしても誰にも何も言われない。不在の間どうするかという話はあるが、嫌味も何も言われないし、言われることと言えば「Have a good trip」とかそんなんである。

もう少し具体的なものを出そう。うろ覚えだが

忙しい時期に長期休暇を取った同僚「I guess I've booked holidays on right timing」(良い時期に有給とったわー)

それを聞いたリーダー「I should have booked holidays this week as well」(俺もこの時期休みとっとけばよかった)

俺もそう思ったわ。

もちろん全ての有給が承認されるわけではない。忙しい時期にチームの複数人が休む場合は相談を促されたりする。

でも申請に際し具体的な理由を入れる必要はないし、相談するにしても前向きな相談が主だ。

まぁ、とにかく有給を使うことにポジティブなのである。

さらに驚くのは有給の日数。会社によって違うかもしれないが、弊社は年間25日の有給が付与される。日本で6年勤続したときに得られる日数と同じである。

しかもこの有給、入社半年とか待つ必要がない。試用期間(3ヶ月)が終わったらすぐに付与される。(この場合、入社月によって付与される日数がもちろん変わる)

”数ヶ月のバカンス”にはそれ相応の有給日数が必要なのは考えれば当然だが、あまりに多くて最初はびっくりした。

加えて、Sick Leave(シックリーブ)という制度がある。今では聞いたことある人も多いかもしれない。これは病気になったときに、有給を使わず会社を休める制度であり、国によって定められている。もちろん給料が差っ引かれる心配はない。

長期間休む場合は医師の診断書が必要だが、数日くらいだったら自己申告でOK。 正直なところズル休みを画策する人ほど得をする微妙なシステムだが、これにより安心して働けてるのもまた事実。そして長期間のホリデーもこのシステムが支えている。病気したときを心配して有給を残しておく必要がないからだ。

問題と言えば、年をまたいで保持できないところだ。使い切らなかった有給は、年があけると消滅する。とは言え大体の人は気にする必要がないけれど。

こういう話は海外企業同士だとあまり輝いて見えないかもしれないが、僕という日本人視点では、残業をあまりしない姿勢とあいまって、海外で働くかなり大きなメリットになっている。

まぁこの有給を使って日本に帰っているので本末転倒な感じはするが、日本にいたとき日本をあまり楽しめてなかったので、これもありっちゃありだろう。(と思いたい)

有給の話だけをすると光り輝いて見えるが、闇の部分ももちろんあるので注意。今回は書かないけど。あと日本は祝日が多いけど、こっちは祝日が10日もないとか元旦の次の日から仕事とか、有給だけじゃなくて休みの日全体を見る視点も必要。そして仕事関係ないけど飯がまずい。

まぁどの会社もどの国も色々ありますわな。全部を比較できないけど、思ったことを書いてみました。

※今の会社で働き出した頃にShortnoteというサービスで書いた有給の話というエントリがあります。このエントリはそれを編集というかアップデートというかをしたものです。なのでタイトルに編集版と付けてみました。オリジナルは今見るとちょっと盛ってる感ある。

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